WSJ-AIG、15億ドル以上の支払いで連邦・州当局との和解合意間近
米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)は、不正会計などをしたとされている問題について、米連邦およびニューヨーク州当局と間もなく和解合意する見通しだ。和解金額は15億ドル以上と、金融関連当局による1企業との和解としては米国史上最大規模になりそうだ。関係筋が明らかにした。
和解合意は早ければ今週中にも発表される可能性がある。和解の対象は、証券取引委員会(SEC)、ニューヨーク州のスピッツァー司法長官の事務所、同州保険局が調査している事案について。同長官と同州保険局は昨年5月、AIGと、同社最高経営責任者(CEO)だったモーリス・グリーンバーグ氏を相手取り、「過去数年にわたり業績を水増しして投資家と州当局を欺いていた」として民事提訴した。和解金には、不正に得た利益の返還分と制裁金が含まれる。ウォール・ストリート・ジャーナルは1月、「AIGは10億ドルを超える和解金支払いで合意するとみられる」と伝えていた。
合意全体のうちSECとの合意の部分は、SEC史上最大規模に達する可能性がある。これまでで和解金額が最大だったのは、現在通信会社MCI(Nasdaq:MCIP)となっている旧ワールドコムの不正会計にかかわる2003年の和解で、7億5000万ドルの支払いで合意した。昨年は、保険ブローカー大手マーシュ・アンド・マクレナン(NYSE:MMC)が談合にかかわったとする事案で、スピッツァー長官と8億5000万ドルの支払いで和解合意した。
プルデンシャル証券は1990年代に、合資会社への投資リスクについて投資家に誤解を与えたとされ、規制当局の提訴および個別の訴訟で、総額20億ドル近くの和解金を支払った。AIGの支払い総額は、これに近い金額になるとみられている。
SEC委員が承認すれば、クリストファー・コックス氏が昨年8月にSEC委員長に就任以降、初の主要な和解合意となる。
2003年には主要金融会社10社が、偏った株式銘柄調査リポートを発表したとされた問題で、14億ドルの支払いで合意した。また、ミューチュアルファンド(米投資信託)の不適切な取引で投資家を欺いたとして、10社以上が、制裁金、損害賠償、手数料引き下げを含め総額30億ドルで和解合意している。AIGの支払い額は、この両方の金額の間になるとみられる。
AIGの和解合意には、ニューヨーク州当局が民事提訴したグリーンバーグ氏とハワード・スミス前最高財務責任者(CFO)は含まれない。両氏の弁護団は、「両氏は不正行為は全くしておらず、法廷で争う」としている。