<ATM生体認証>「指」と「手」相互利用へ 全銀協が方針

偽造・盗難カード対策として銀行が導入を進めている生体認証について、全国銀行協会は6日、「指」と「手のひら」の2方式があるATM(現金自動受払機)を、相互利用できるようにする方針を明らかにした。方式が分裂しているため、自分の取引金融機関以外のATMで現金を引き出せない恐れがあった。全銀協は今春にも標準仕様を公表する考えで、生体認証の普及に弾みがつくきっかけになりそうだ。
 生体認証は04年10月に東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)が手のひらの静脈を使った方式を導入。無人店舗も含め、全店舗に対応ATMを設置し、約40万人まで利用が拡大した。三井住友銀行は05年12月から、指の静脈による生体認証を開始。みずほ銀行や郵便貯金も指方式を採用する方針。地銀でも導入が進みつつある。全銀協はどちらかの方式に統一するのは難しいと判断、相互利用を進めることにした。
 生体認証は、本人の情報をキャッシュカードに組み込んだICに記憶させ、読み取り機を備えたATMで照合する。1枚のカードに指、手のひらの両方の情報を記憶させれば、例えば三菱東京UFJの預金者が、三井住友の指認証ATMを使えるようになる。多様な銀行の預金者が利用するコンビニ設置ATMなどは両方式の読み取り機を備えることが考えられる。
 現在は生体認証に関するATMの仕様がバラバラなため、全銀協主導で仕様を標準化する。
 指方式の採用を決めたりそなホールディングスが、手のひらの情報もカードに登録できるようにすることを明らかにしている。
 ◇ことば…生体認証
 体の特徴で識別する認証技術。指紋のほか、指や手のひらの静脈、瞳の虹彩、顔など、個々人によって異なることを利用する。官公庁や企業の入退室管理をはじめ、ノートパソコンに搭載してログインを監理するなど普及が進んでいる。銀行では、ATM利用の際の本人確認の手段として導入されている。

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