WSJ-マイクロソフトの次期OS「ビスタ」にライバル企業が異議

米司法省は、マイクロソフト(Nasdaq:MSFT)が今年発売する予定のパソコン向け次期基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ(Vista)」に関する異議申し立てを受けたことを明らかにした。ビスタを搭載した新しいパソコンでの「ファーストブート(初回起動)」時の導入画面やその他の点に関しての懸念などが申し立ての焦点。

同省は2001年のマイクロソフトとの反トラスト法(米独占禁止法)訴訟での和解を受け、同社の和解条件順守状況を定期的にチェックし、報告書にまとめている。この報告書の中で、「ビスタ起動の初期段階についてある企業が、パソコンメーカーによるカスタマイズ余地に関して不満を訴えている」と公表した。

一部のパソコンメーカーは、ブロードバンドによるインターネット接続、ウイルス対策ソフト、その他のパソコン関連のサービスやソフトウエアの起点を起動画面上に置いている。

7日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ヒューレット・パッカード(HP)(NYSE:HPQ)が起動画面についてここ数カ月間でマイクロソフトと激しく争ったと伝えた。事情に詳しい筋によると、HPは最近こうした懸念について司法省に説明した。HPの広報担当者はコメントを控えた。

同紙はまた、ビスタについて「業界の数社」がファーストブート以外の点でも懸念を表明したと伝えた。これらの詳細は明らかになっていない。

インターネット検索大手のグーグル(Nasdaq:GOOG)は、ビスタにインターネット閲覧ソフト(ブラウザー)が組み込まれていることについて警戒感をあらわにしているものの、司法省と協議したかどうかについてはコメントを避けた。

マイクロソフトの広報担当者は「ウィンドウズ・ビスタの柔軟性を確保し、同時にユーザー第一主義を貫くよう、提携企業と緊密に協力している」と述べた。

同省はまた、マイクロソフトの規則順守状況に関する報告書で、サーバーソフトウエアの一部をライセンス供与するとしたマイクロソフトの最近の決定について、反トラスト法訴訟の原告団の懸念に対処する上で「建設的な提案」だと評価した。同省の広報担当者はこれ以外のコメントを控えた。

これとは別に、グーグルの経営陣はインタビューで、マイクロソフトがブラウザー市場で同社のポータル(玄関)サイト「MSN」の検索サービスを拡大するため自社の影響力を行使している、と主張。グーグルは、マイクロソフトがビスタの一部分と認識しているブラウザー「インターネット・エクスプローラー(IE)7」での検索エンジンの初期設定方法に異議を唱えている。

ブラウザーをIE7に更新すると、IEの旧バージョンが初期設定している検索エンジンが自動的に引き継がれる。旧バージョンでは、ユーザーがすぐ使用できるようできるような、検索エンジンを選択するためのボックス表示がなかったため、この点はあまり問題にならなかった。だがIE7ではこれがあるため、グーグルのようにパソコンの初期設定にほとんど採用されていない検索エンジンにとっては不利となる。

マイクロソフトは、「グーグルの要求に耳を傾け、ユーザーがMSN以外の検索エンジンも選択しやすいように変更を加えた」としている。

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