WSJ-オラクル、オープンソース型ソフト企業3社と買収交渉

米ソフトウエア大手のオラクル(Nasdaq:ORCL)は、無償で入手でき基本設計情報が公開されているオープンソース型ソフトウエアで注目されている複数の企業を買収する方向で交渉している。関係筋が明らかにした。オープンソース型のプログラミングの人気が高まっている流れに乗る新たな戦略の表れだ。

オラクルは、同業のピープルソフトを106億ドルで、また顧客情報管理(CRM)ソフト大手のシーベル・システムズを58億ドルで買収し、こうした大型買収を消化しているところ。同筋によると、オラクルはさらに、Jボス、ゼンド・テクノロジーズ、スリーピーキャット・ソフトウエアの3社と、総額で最大6億ドル規模の買収交渉を進めているという。ただ、事情に詳しい筋によると、約2億ドルとみられるゼンドの買収実現は疑わしいという。

3社の買収交渉については、9日発売のビジネスウイーク誌が伝えた。オラクルの広報担当者、3社の各代表はいずれも、コメントを避けた。

買収が成功すれば、オラクルが、「脅威」に感じていたオープンソースを「ビジネスチャンス」ととらえ直すことを示す新たな証拠となる。オープンソース型ソフトは通常無償で、技術サポートを有料とする企業もある。

オラクルが再編の主導権を握っている企業向けソフト市場では、オープンソース型ソフト製品による圧力が高まっている。例えば、オラクルの代表的なデータベースソフトは、IBM(NYSE:IBM)やマイクロソフト(Nasdaq:MSFT)の製品のほか、イングレス、マイシークェルなどのオープンソース型データベースソフトとの競争に直面している。また、オラクルのミドルウエアも、Jボス、IBM、BEAシステムズ(Nasdaq:BEAS)などのオープンソース製品と競争している。

事情に詳しい筋によると、オラクル幹部は「さまざまなウェブサービス製品が開発されるなかで、オープンソース製品がオラクルの地位を押し上げる」と確信しているという。オラクルが昨年10月にフィンランドのオープンソース型ソフトの小規模企業であるイノベースを買収後、オラクル内部でこうした考え方が支持されているという。

オラクルは、各種応用ソフトの接続を容易にする「ホットプラガブル」構想の下、競争相手のデータベースやサーバー向けソフトであるアプリケーションサーバーを含むさまざまなソフトを組み合わせたウェブサービスを開発するためのプログラムを、技術基盤として提供している。オープンソース製品は、こうしたプログラムの幅を広げる可能性がある。

オラクルのラリー・エリソン最高経営責任者(CEO)は、8日にクレディ・スイス・ファースト・ボストン(CSFB)が主催した会議で、こうした考え方を示唆していた。同氏は「当社は顧客に、プログラミング言語Java(ジャバ)によるミドルウエアからJボスの製品に一部乗り換えるよう促し、従来のプログラムとオープンソース型の部分とをうまく組み合わせるよう提案することができる」と述べ、「オープンソース型の人気が高まっている傾向に対抗するのではなく、この傾向が当社の強みになるような方法を見つけることが重要だ」と語った。

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