WSJ-サン、リナックス採用でサーバー販売増目指す

高性能サーバー大手の米サン・マイクロシステムズ(Nasdaq:SUNW)は14日、人気の無償基本ソフト(OS)「リナックス」を同社の最新のサーバー製品シリーズで使用してもらうために技術情報を公開すると発表する予定だ。同社製のサーバーの利用者を増やすためのさまざまな試みの一環。

新たな技術情報を公開することにより、リナックスやその他のOSを、同社が開発したマイクロプロセッサー(MPU)「スパーク」を搭載するサーバーの新製品に適用しやすくなる。

同社には独自に開発したOS「ソラリス」があるが、今回の動きは、ソラリスの代わりにリナックスを採用することにより、サーバーの売り上げを伸ばそうとする強い意志の表れだ。

多くの企業は、ウェブサイト運営などのためにリナックスを採用している。半導体最大手のインテル(Nasdaq:INTC)やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(NYSE:AMD)が生産しているMPU「x86」を搭載した安価なサーバーに適用できるのが一因だ。サンは最近x86サーバーの販売も始めたが、今のところ、スパーク搭載サーバーの多くはソラリスを採用している。

ハイテク調査会社ガートナーは、リナックスで動作するサーバーの2005年7-9月期の販売総数を、前年同期比44%増の40万台超と見積もっている。一方、ソラリスで動作するサーバーは約4%減の7万2000台にとどまったもよう。ソラリスで動作するサーバーは、リナックス機よりも大型の傾向にある。

サンのライバルであるIBM(NYSE:IBM)やヒューレット・パッカード(HP)(NYSE:HPQ)は、x86サーバー以外にもリナックスを積極的に搭載している。サンは、MPUの新製品「ウルトラスパークT1(開発コード名:ナイアガラ)」を搭載したサーバーシステムもリナックスで動作するようにしてライバルに対抗し、リナックスサーバーに侵食されたシェアを取り戻そうとしている。

ジョナサン・シュワルツ社長兼最高執行責任者(COO)は「当社の営業基盤を安定させるのではなく、当社以外のシェアを侵食するのが目的だ」としている。

サンは、昨年12月に発表した、ウルトラスパークT1を基本とした新システムの構想の一環として、スパークに関する技術情報を公開する予定だ。ウルトラスパークT1は、1枚の基板上にMPU8個を並べた場合と同等の処理能力を持つ。技術情報を公開するのは、このMPUを搭載したサーバーがさまざまなOSで動作するようにプログラムしやすくするためで、核となる技術を複数求めている顧客をより多く獲得しようとする狙いがある。

ハイテク調査会社IDCのアナリスト、ジーン・ボズマン氏は「サンの決断は、ソフトウエア開発会社がサンのスパーク搭載サーバー向けにリナックスやその他のOSを適用させる動きを加速させる」との見方を示した。

一方、ガートナーのアナリスト、ジェフリー・ヒューイット氏は「サンの決断がサーバーの売り上げに大きな影響をもたらすかどうかは疑問だ。リナックスをスパーク搭載機に採用してほしいという需要が急に増えるとは思えない」としている。

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