米日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)(NYSE:PG)は17日遅く、製薬部門での戦略的な事業転換に伴い今年夏までに同部門で300人規模の従業員を削減すると発表した。
削減の対象はオハイオ州メイソン郊外にある「ヘルスケア・リサーチセンター」の従業員が大半で、その他ニューヨーク、ロンドン、トロントの施設も一部含まれる。
「P&G製薬パーソナル・ヘルスケア」事業部門のトム・ミリケン広報担当者は、P&Gの製薬部門の戦略的な事業転換を図ろうとしており、いわば「事業モデルの変更」であると明らかにした。
また、P&Gは15年かけ独自に医薬を開発・研究し販売するまでに至ったが、今後、他社から製薬のライセンス供与を受け、また買い取ることでそのスピードを速めることに注力する、と述べた。
同社は2月はじめ、製薬会社ナステック・ファーマシューティカルズ(本社:ワシントン州ボセル)と骨粗しょう症のスプレー製剤の開発・販売に関し提携した。契約によると、当初支払額は1000万ドルで、販売目標が達成されるとナステックはP&Gから5億7700万ドルを受け取る。
ミリケン広報担当は、ナステックとの提携が「極めて有望な製薬化合物」を抱えるバイオ製薬会社との提携関係を進めようとしている同社の事業戦略転換を示す好例だ、という。
現在P&Gが取り扱っているのは、筋肉や骨、消化器系気管など分野での治療薬に集中している。P&Gと仏製薬大手サノフィ・アベンティス(NYSE:SNY)が共同販売する骨粗しょう症治療薬「アクトネル」は年商10億ドルを超える。
P&Gはこの日、今回の削減計画を従業員に伝えたが、具体的な削減対象部署などについては明らかにしなかったと言う。科学者、研究者、技術者を含む削減計画の最終決定は6月末になる。P&Gは、メイソンのリサーチセンターで2560人、世界全体では14万人の従業員数を抱える。