中国パソコン最大手の聯想集団(レノボグループ)(0992.HK)は23日、米IBM(NYSE:IBM)のパソコン事業を買収して以来、初めての世界展開となるレノボブランドの低価格パソコンを発表した。
今回発表されたのは、デスクトップ型の「レノボ3000Jシリーズ」とノートブック型の「レノボ3000Cシリーズ」。価格レンジはJシリーズが349-799ドル、Cシリーズが599-999ドル。一般消費者または小規模事業者をターゲットとした低価格設定となっている。
同社は新シリーズを米国など海外でも販売する。昨年5月にIBMのパソコン事業を買収して以来、初めての自社ブランドによる海外進出となる。
新シリーズの販売は、レノボのウェブサイトまたは提携企業を通じて同日から開始する。最終的には小売店でも販売されることになると、複数のアナリストがみている。
ブラックボディーが印象的だったIBMの「シンクパッド」と違い、「Cシリーズ」のボディーはシルバー。重量は2.8キログラムと軽量。高速無線LAN接続技術「Wi-Fi(ワイファイ)」やマルチメディア機能を備えている。
レノボは「Cシリーズ」には全てインテル(Nasdaq:INTC)製マイクロプロセッサーを採用。「Jシリーズ」では、インテルとアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(NYSE:AMD)両社のプロセッサーを採用した。IBM製パソコンでは基本的にインテル製プロセッサーが使用されていた。
レノボは同日、ニューヨーク、パリ、トリノなど世界10都市で新製品発売イベントを開催した。同社はブランド認知度の向上を目的に、現在開催中のトリノオリンピックでスポンサーを務めている。
IBMのパソコン事業買収で、レノボは、デル(Nasdaq:DELL)、ヒューレット・パッカード(NYSE:HPQ)に次ぎ、世界3位のパソコンメーカーの座に躍り出ると同時に、米国の消費者へのアクセス権を得た。
レノボは同社製パソコン製品にIBMのロゴを5年間使用することが許可されている。しかし、ビル・アメリオ最高経営責任者(CEO)は、IBMブランドではなくレノボブランドに消費者の注目が集まるよう戦略を進めている。
レノボは新シリーズで一般消費者や小規模事業者をターゲットとしている。ディーパック・アドバニ最高マーケティング責任者は「レノボは、今の時代でもっとも知識のある企業家にとって賢明な選択肢となる新型パソコンを提供する。価格は最も小規模な企業の予算にも適するもの」とコメントした。
今回発表の新シリーズが成功すれば、レノボはIBM同様、国際ブランドの地位を獲得することが出来ると、エンデール・グループのアナリスト、ロブ・エンデール氏はコメント。「次世代のIBMになるためには、世界的に認知度を上げ、消費者や小売店向け事業に立ち返る必要がある」との見方を示した。