米通信大手のAT&T(NYSE:T)は5日、米地域通信大手ベルサウス(NYSE:BLS)を買収することで合意したと発表した。買収総額は約670億ドルで、株式交換で実施する。実現すれば、米携帯電話最大手シンギュラー・ワイヤレスを単独で完全支配する、巨大な通信会社が誕生する。
AT&Tは、この買収で年間約20億ドルの経費節減を見込んでいる。AT&Tのエドワード・ウィテイカー会長兼最高経営責任者(CEO)が、新会社でも会長兼CEOに就任する予定。
合意によると、ベルサウスの株主には保有株1株当たり、AT&Tの株式1.325株が割り当てられる。AT&Tの3日終値に基づくと、1株当たりの買値は37.09ドルで、ベルサウスの3日終値に17.9%のプレミアムを上乗せした水準。
新会社の取締役会には、ベルサウスの現取締役3人が加わる予定。本社はテキサス州サンアントニオに置く。シンギュラーの本社は引き続きアトランタに置く。シンギュラーには現在、AT&Tが60%、ベルサウスが40%出資している。
両社は1年以内の買収完了を見込んでおり、AT&Tの1株利益に2008年から寄与すると見込む。AT&Tはまた、自社株買いプログラムの拡大を取締役会が承認し、少なくとも100億ドル相当の自社株を向こう22カ月間で実施すると明らかにした。
現在のAT&Tは、地域通信大手SBCコミュニケーションズが昨年11月、旧AT&Tを買収し、新会社の社名を「AT&T」としたことで誕生した。
AT&Tは、今回の買収合意に伴う2006年業績見通しの修正はない、とした。