米自動車メーカー最大手のゼネラル・モーターズ(GM)は2日、トヨタ自動車と進めてきた燃料電池車の共同研究を3月末で打ち切ると発表した。
燃料電池車以外の提携関係は2008年3月まで維持し、高度道路交通システム(ITS)や安全技術の共同研究や情報交換を進める。
GMは「燃料電池車はこれまでの研究段階から、メーカー同士が競争しあう開発段階へと移行し、共同研究になじまなくなった」と説明している。
両社は1999年から環境などの先端技術の共同研究を開始。燃料電池車を主要テーマに、基幹部品である発電装置などの開発に向けた研究を重ねてきた。
しかし、現行の契約期限が今年3月末で切れるのを機に、燃料電池車を共同研究の対象から外したうえで、2年間契約を延長することにした。
世界市場で1位のGМと2位のトヨタが、将来の中核技術とされる燃料電池車の提携を解消することで、自動車業界に新たな陣営作りの機運が生まれる可能性もある。
トヨタは日米貿易摩擦の回避を狙って、1984年に米国にGMとの合弁工場を設立して以来、GMとは良好な関係を築いてきた。燃料電池車の共同研究はこうした関係を象徴する存在と見られてきた。
燃料電池車は水素と酸素を化学反応させて走り、水だけを排出するため、環境保護の観点からは「究極の車」といわれる。ただ、現在は1台当たりの生産コストが数億円以上かかるとされ、普及は2010年以降になるとの見方が多い。