野村HDが新体制、経営のスピード向上や海外業務拡大など前面に
野村ホールディングスは3日、国内営業部門などグループの主要5部門の裁量を拡大し、経営のスピードを上げるための新体制を発表した。持ち株会社の業務執行責任者(COO)を「海外ビジネス統括責任者」に据え、アジアを中心とする海外業務の拡大戦略を鮮明にする。
野村HDの尾崎哲執行役はこの日の説明会で、今回の新体制・人事の実施(4月1日付)によって、野村がアジアを代表するインベストメントバンクとして地位を築き企業価値を高めるための「ラディカルな改革が行われることになる」と位置づけた。
グループ(持ち株会社)の中核である古賀信行社長(CEO)、戸田博史副社長(COO)、稲野和利副社長(Co─COO)の体制は変わらないが、海外にも精通した債券畑出身の戸田副社長(COO)を「海外ビジネス統括責任者」に据え、「海外業務にフルコミットする」(尾崎哲執行役)という。
野村は昨年来、ブティック系の投資銀行である英コードセキュリティーズの買収やロスチャイルドとのM&A(企業買収・提携)業務における提携などで海外に関連する業務を強化しているが、今後さらにアジアでも業務を拡充する戦略を前面に出す。
一方、国内営業部門、グローバル・インベストメント・バンキング部門といった主要5部門のヘッドは、「即断即決が求められるスピード感ある経営がこれまでに以上に重要になる」(尾崎哲執行役)との考えから、部門CEO(最高経営責任者)に据える。これまで以上に権限と責任を明確にするのが狙い。リテール営業を強化するため、グループの野村証券の支店も今年7月までに新たに5支店増やす。
野村証券の社長は引き続き古賀社長が続投し、副社長には柳谷孝グローバル・インベストメント・バンキング部門CEOと、渡部賢一・国内営業部門CEOの2人が就く。
グループの執行役の人数は現行の32人から11人に減る。氏家純一会長は執行役を退任するが、引き続き取締役としてグループ経営に従事する。