WSJ-独ティッセンクルップ、自動車部品部門を売却の可能性=関係筋

ドイツの鉄鋼大手ティッセンクルップ(TKA.XE)は、同社の自動車部品部門ティッセンクルップ・オートモーティブの買収について複数打診されたことから、同部門の売却に向けて準備を進めている。関係筋が明らかにした。

同部門を売却すれば、売却金額は約30億ユーロになるとみられる。ティッセンクルップは現在、鉄鋼業界の合理化が進むなか、カナダの鉄鋼大手ドファスコ(DFS.T)を46億ドルで買収できるか様子見をしているところだ。オランダのミタル・スチール(NYSE:MT)によるルクセンブルクのアルセロール(5786.FR)の敵対的買収が成功した場合、ティッセンクルップはミタルから、(アルセロールに買収されることになっている)ドファスコを買収することで合意している。ティッセンクルップの広報担当者はコメントを避けた。

米デーナ(NYSE:DCN)やデルファイ(DPHIQ)など一部の米自動車部品大手は苦境に陥り、大手4社が過去数カ月に米連邦破産法11条の適用を申請した。米自動車メーカー各社からの価格引き下げ圧力や、原材料価格の高騰が要因。

関係筋によると、ティッセンクルップ・オートモーティブはこうした自動車部品各社を襲った困難のすべてに直面しているわけではないが、同業界が激しく変化しているなかで売却先を見つけるのは困難を伴うと考えられる。

同部門の2005年9月期の売上高は約76億ユーロと、世界の自動車部品メーカー上位20社に入る水準だった。売上高は、世界でのパワートレイン(伝導装置)販売、北米での車体・車台部品販売、欧州・アジア・中南米での車体・車台部品販売の3つに大別される。同年12月時点の従業員数は4万4000人弱。

関係筋によると、ティッセンクルップ・オートモーティブの買収に関しては、自動車部品メーカーのほか、未公開株投資会社が関心を寄せるとみられる。ティッセンクルップは、モルガン・スタンレーおよびグリーンヒルと契約し、同部門売却と、予想される入札についての検討を依頼している。

ここ2年間、未公開株投資会社はより幅広い業界に投資しており、欧州でその動きが顕著だ。こうした投資会社は、多額の借り入れで買収資金を賄うことが多い。事情に詳しい筋によると、自動車部品業界の低迷でこうした借り入れが難しくなり、ティッセンクルップ・オートモーティブの買収を困難にさせる恐れがある。

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