WSJ-ユナイテッド・テクノロジーズ、CEO後任含みで社長兼COOを指名

米航空機エンジン大手ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)(NYSE:UTX)は8日、ジョージ・デビッド会長兼最高経営責任者(CEO、63)の後任含みで、傘下のジェットエンジンメーカー、プラット・アンド・ホイットニー(P&W)の社長であるルイス・シェネバート氏(48)がUTCの社長兼最高執行責任者(COO)および取締役に就任したと発表した。デビッド氏の後任人事については、4年前から取りざたされていた。

デビッド氏は、あと2年程度同社にとどまり、その間にシェネバート氏が幅広い経験を積めるようにするとしている。

デビッド氏の後任の役割は、ここ数カ月で重要性が増した。デビッド氏が2けたの増収増益を15年続けてきた伝統を次期CEOが引き継げるかと投資家が懸念しているためだ。UTCの2005年の売上高は427億ドル。傘下にはP&Wのほか、エレベーターメーカーのオーチス、空調設備のキャリア、ヘリコプターメーカーのシコルスキー、航空宇宙業界向け製品のハミルトン・サンドストランドなどを保有している。

デビッド氏はインタビューで「シェネバート氏のP&Wでの過去数年間の実績は非常に素晴らしい」と評価し、「同氏を選んだのは、経営能力やチームワークの能力が優れているうえ、当社を当社たらしめている規律を完全に理解しているからだ」と語った。シェネバート氏は「事業面も財務面も、これまでと同様の成果を上げることを約束する」と述べた。

今後、2人は新設するCEO室に属し、傘下各社の社長はここの直属となる。

シコルスキーのスティーブン・フィンガー社長(57)がP&Wの社長に、またシコルスキーの戦略・マーケティング担当幹部であるジェフ・ピノ氏が同社社長に就任する。

多くの投資家にとって、シェネバート氏の昇格は意外だと受け取られそうだ。後任争いがあったわけではないが、オーチスのアリ・ボウスビブ社長が次期CEOとの予想が大半を占めていた。デビッド氏がここ数年、景気循環型の産業である航空宇宙業界への依存度を減らそうとしているためだ。デビッド氏自身はオーチス出身で、今でも「オーチスは、新製品を販売して利益を得るとともに、その後数十年間、より利益率の高い保守管理業務や予備部品販売でも収入を得るという、理想的なビジネスモデルだ」と考えている。

だがシェネバート氏は、デビッド氏の信奉する経費節減と製造の合理化の手法を採用していることが評価された。業界が史上最悪の時期であったにもかかわらず、シェネバート氏は過去6年のうち5年、自分の持ち場で増収増益を達成し、利益率を14-16%で維持した。

次期CEO含みの昇進はシェネバート氏が初めてではない。1999年4月、デビッド氏は当時のP&W社長カール・クラペック氏を同様に昇進させたが、2002年1月、クラペック氏(当時53)は「家族とより多くの時間を過ごしたい」として突然辞任した。

デビッド氏はインタビューで「私の後任は私と同じ道を歩もうとする必要はない。内部から昇進する候補者は誰でも、私がその年齢だった時よりも適任だ」と述べた。

P&Wはここ数年、民間機向けジェットエンジンのメーカーとして優位に立っていた時期に比べると見劣りするものの、戦闘機向けエンジンではトップメーカーだ。過去2年のうちに、P&Wカナダは数千機の小型ビジネスジェット向けのエンジンを独占供給する契約を獲得した。最近ではシェネバート氏が、ライバルのゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)が製造している最も人気のあるナローボディー(狭胴)機のエンジン向け部品を開発・製造する新事業を立ち上げた。

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