茨城県を主な基盤とする地方銀行の関東つくば銀行(同県土浦市)は10日、今年7月に予定していた茨城銀行(水戸市)との合併を見送ると発表した。
合併比率などで協議が難航したうえ、のれん代(営業権)が、関東つくば銀の株価の上昇で当初見込んだ約50億円から400~500億円に膨れ上がり、新銀行の収益では償却が困難になることが見込まれるため。
合併すれば地銀で中位行となるはずだった。ただ、茨城銀は「突然の発表で、理解しないままの部分がある」と驚きを隠せないでいる。
関東つくば銀によると、合併の基本合意を受けて株価が約3倍に上昇。今年4月の商法改正で、合併後10年をめどにのれん代を償却することが求められるため、新銀行は初年度から赤字に転落することが確実になったという。
関東つくば銀の草間卓頭取はこの日の記者会見で、「のれん代は新銀行にとって大きな負担になり、現時点で見送らざるをえない」と説明。同日の取締役会で合併見送りを決め、茨城銀に伝えたという。
両行は規模の拡大と公的資金による財務基盤強化を図ろうと、2004年11月に合併を発表。今年7月18日に「ひたちの銀行」となることで合意していた。
今後も業務提携は継続するものの、もともと財務体質が強固ではないため、両行は、地域金融機関の再編を支援する金融機能強化法(公的資金新法)の適用を受け、資本注入を受けることを検討していた。このため、単独で行く場合は営業力をどのように高めるかなど課題は多い。