WSJ-ナイトリッダー、マクラッチーへの身売りで合意へ

米メディア大手ナイトリッダー(NYSE:KRI)は13日にも、身売りについての合意を発表する見通しだ。

関係筋によると、米8位の新聞社であるマクラッチー(NYSE:MNI)が身売り先として最有力候補とみられている。同社は現金と株式の組み合わせで1株当たり約67.50ドル、総額約45億ドルでの買収を提案している。

発行部数で米2位のナイトリッダーを買収すると、新会社はガネット(NYSE:GCI)に次ぐ米2位の新聞社になる。ガネットは米国で91の日刊紙を発行しており、有料日刊紙の発行部数は合わせて730万部。ナイトリッダーは、32の日刊紙とその他の新聞29紙を発行しており、2005年の日刊紙の平均発行部数は330万部。

マクラッチーの同年の日刊紙の平均発行部数は140万部。カリフォルニア州の「サクラメント・ビー」やノースカロライナ州ローリーの「ニューズ・アンド・オブザーバー」など、10紙以上の日刊紙を発行している。マクラッチーは9年前、14億ドル相当の現金と株式の組み合わせで、ミネアポリスの「スター・トリビューン」の親会社であるコールズ・メディアを買収することで合意し、ウォール街を驚かせた。

ナイトリッダーは、株価低迷にしびれを切らした大株主に、身売りするよう迫られていた。身売りが成立すれば、トニー・リッダー会長兼最高経営責任者(CEO、65)は退任せざるを得なくなる。

2000年までの7年間、同氏の下で最高財務責任者(CFO)を務めていたロス・ジョーンズ氏は「リッダー氏にとっては悲しいことだが、そうなることは分かっている」と語った。

身売りが完了すれば、リッダー氏は数百万ドルを手にすることになる。同氏はナイトリッダー株144万株を保有しており、そのうち53万株は、同氏がパートナーを務める同族会社が保有している。現在の株価に基づくと、総額約9400万ドル相当となる。

また、リッダー氏はじめ同社幹部は収入保証契約を結んでいる。身売りが完了すれば、リッダー氏は年収の約3倍の現金を一時金として受け取り、さらにその他の手当が付く。04年の同氏の収入は、給与とボーナスを合わせて170万ドルだった。

この10年間、リッダー氏は同社のトップとして、大都市向けの新聞社から、経費に敏感な出版事業者へと転換させた。こうした努力にもかかわらず、同社の株価は2年前に下落し始めた。初めは新聞業界の循環的な下落とみられていたが、長期的な下落局面と受け止められ始めた。

ナイトリッダーの株式18%を保有する筆頭株主であるプライベート・キャピタル・マネジメントのブルース・シャーマンCEOは05年11月、ナイトリッダー取締役会にあてた書簡で、身売りするよう迫った。新聞業界の売上高の伸びが頭打ちであり、同社の株価を公正な水準に引き上げることが困難であることを理由に挙げていた。

その2週間後、ナイトリッダー取締役会はシャーマン氏の提案を受け入れた。

1株当たり67-68ドルという提示額は、新聞業界のいらだちを抑えるには十分に高い水準だとみられる。またナイトリッダーの記者たちにとって幸いなのは、同社の新聞各紙が一族(といってもマクラッチー一族ではあるが)の手に残りそうなことだ。マクラッチー一族は、5世代、149年間にわたり、マクラッチーの経営権を保有してきた。現在はクラスB株を通じ、議決権の93%を保有している。

ナイトリッダーは、新聞のほか、急成長しているオンライン求人広告会社キャリアビルダーの株式の3分の1を保有している。この株式の行方は不透明だ。同社に共同出資しているメディア大手トリビューン(NYSE:TRB)とガネットは、この株式の取得に関心を持っている。ナイトリッダーはまた、新聞6社が共同出資した住宅と自動車のオンライン広告会社クラシファイド・ベンチャーズの株式21.5%を保有している。

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