金融庁は、大手損害保険会社の積立保険の商品販売資料に記載漏れの不備があったことを受け、日本国内で営業しているすべての生命保険会社と損害保険会社に対し、1)販売用資料の不備で契約者に誤解を招く恐れがなかったか、2)社内の広告審査態勢が機能しているか、の2点について一斉点検を要請する方針を明らかにした。
当初、あいおい損害保険の積立保険の一部の販売資料で記載漏れの問題があったことがきっかけとなり、損保各社が自主的に点検したところ、今月15日までに損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、共栄火災海上保険(東京都港区)も同様の問題があったと発表。
17日朝の閣議後会見で与謝野経済財政・金融担当相は「調べると他社にも(問題が)広く及んでいるようだ」と懸念を表明した。
金融庁監督局保険課によると、同庁はきょう午後に各社に一斉点検を要請する。対象となる保険会社は生保38社、損保48社で、国内系、外資系のすべてが含まれる。
あいおい損保では、昨年9月に顧客からの問題の指摘を受けて内部調査をした結果、1980年代後半から90年代にかけて販売した積立保険の一部で、契約時点の予定利率をもとに計算した満期時の受取額が、分割払いの場合は金利変動の影響で予定より減る可能性もあることを販売資料に記載していなかったことが判明した。
誤解を生じさせる説明資料をもとに、満期時にもっと多くの返戻金を受け取ると勘違いをした顧客に対し、あいおい損保は、追加で返戻金を支払うと今月10日に発表。対象となる顧客は約2万人おり「最も保守的に見積もった場合、今後42年間で196億円を支払うことになる」(あいおい損保の広報担当者)ことを明らかにしている。2005年11月に公表した通期業績見通しや、中期経営計画の利益目標には影響はないと説明している。
三井住友海上も今月14日、積立保険(積立介護費用保険)の一部で、同様の記載漏れがあったと発表。対象となる契約者数や追加で支払いをする場合の負担額がいくらになるか、現在調査を進めている。
損保最大手でミレアホールディングス傘下の東京海上日動火災保険は「現在調査を進めている」(広報担当者)としている。