製薬大手の第一三共が、アステラス製薬の大衆薬子会社「ゼファーマ」を買収することで大筋合意した。31日午後、発表する。
アステラスは薬局・薬店で販売する大衆薬の市場から撤退し、第一三共はこの分野の売上高を1・8倍の約520億円に増やし、国内8位から3~4位に躍進する。
買収価格は二百数十億円とみられる。第一三共は5月末までにゼファーマの全株式を買い取り、当面は現経営陣のまま存続させるが、来春をめどに、自社の大衆薬子会社「第一三共ヘルスケア」と合併させる方向だ。
第一三共は、かぜ薬「ルル」、ドリンク剤「リゲイン」などの製品に、ゼファーマの胃腸薬「ガスター10」、消毒薬「マキロン」などを加え、品ぞろえを強化する。
アステラスは利益率が高い医療用医薬品に経営資源を集中するため、昨年暮れから、複数の企業とゼファーマの売却交渉を進めていた。
いったんは大衆薬首位の大正製薬に決まりかけたが、提示価格できっ抗していた第一三共に最終局面で転換した。関係者によると、ゼファーマ従業員の間に、企業風土が違う同族会社の大正に対する抵抗感が強く、こうした事情にも配慮した模様だ。