WSJ-エコスター10-12月期90%増益、ディレクTVとの提携に言及
米衛星放送大手エコスター・コミュニケーションズ(Nasdaq:DISH)が15日発表した2005年10-12月期決算は、同四半期の米国の衛星放送新規契約者の3分の2を同社が獲得したことなどから、90%の大幅増益となった。より高機能のビデオレコーダーを利用するようになった消費者の1カ月当たりの利用料金が増えたことも一因。
純利益は1億3300万ドル(前年同期は7000万ドル)、1株利益は30セント(同15セント)だった。売上高は約13%増の21億8000万ドル。契約者の解約は市場予想と同水準だった。契約者向け設備投資が増えたため、フリーキャッシュフロー(純現金収支)はやや減少した。
同社の衛星放送ディッシュ・ネットワークの同四半期の契約者数の純増は33万人と、ニューズ・コーポレーション(NYSE:NWS.A)傘下で衛星放送業界トップのディレクTVグループ(NYSE:DTV)の契約者数純増を約10万人上回った。
エコスターのチャールズ・アーゲン会長兼最高経営責任者(CEO)は、「ディレクTVと提携し、一部の地上波を共同で利用してサービス増強を目指す可能性がある」とのメッセージを強く打ち出している。エコスターが衛星の製造により深くかかわるようになっていることや、契約者獲得費用が増加していること、より大規模な通信会社やケーブルテレビ(CATV)会社との競争激化などから、同氏はアナリストに、「こうした共同出資会社の設立は戦略的に一理あると思われる」と語った。
ディレクTVとの提携について業界で数カ月前からうわさされていることについては、提携の作業が進行中であるとは言わなかったものの、「衛星放送業界が結束して、最近認可された地上波の周波数帯域を衛星放送資産と組み合わせて活用するために必要なネットワークを構築するという、人々の関心を呼ぶ状況を実現させる可能性はある」と語った。こうしたネットワークの構築には数十億ドルかかると予想され、実現すれば、インターネット接続を家庭だけでなく自動車にも広げるなど、広範なサービスが可能になるとみられる。
ディレクTVはかつて、エコスターとともに、地上波と衛星放送の融合を試みる機会を作ったが、今のところ、詳細は漏れ聞こえてきていない。
アーゲン氏は当面、目的を達成するための「注目される」共同出資会社設立を提案する予定はないが、「エコスター幹部は、合理的であれば、この考え方にもちろん乗り気だ」と述べた。ただ、戦略がポーカーゲームに例えられることで知られる同氏は、「この構想に顕著な利点がなければ、大きな賭けをするつもりはなく、ディレクTVと協力することもない」との考えを示した。
同社は地域の高精細度テレビ(HDTV)放送を増強するとともに、全米向けのHDTV放送を大幅に拡充する方針で、衛星放送の新たな周波数帯域確保のために約16億ドルを支出する計画だ。
エコスター株の15日終値は、前日比0.43ドル(1.47%)高の29.78ドル。