<生保4社>国内株を8~5年ぶりに買い越し 05年度

日本生命保険など生命保険大手4社が05年度に、国内株を8~5年ぶりに買い越したことが分かった。各社は株価下落で財務基盤が悪化するのを恐れ、90年代後半から保有株を減らしてきたが、景気回復で企業の収益力が改善し、株価上昇への期待が高まったことから株式への投資を積極化させた。保険契約者から預かった数十兆円もの保険料を運用する大手生保が投資姿勢を転換したことは、活況が続く株式相場にも追い風となりそうだ。
 昨年度、株の積み増しに転じた大手生保は、日本生命のほか三井生命、朝日生命、太陽生命。積み増しは三井生命が8年ぶりで、日本生命と朝日生命が6年ぶり、太陽生命は5年ぶり。大同生命、富国生命は04年度に続いて増やした。買い越し額は運用方針を自社で決める「一般勘定」の簿価ベースでの換算で、それぞれ1000億~数百億円程度になった模様だ。

 各社はここ数年、毎年数百億円規模で保有株の残高を減らしてきた。だが、景気回復で上場企業の業績が大きく改善し、投資先としての魅力が高まったことから積極投資に転じた。生保自身もリストラなどで財務体質を強化させたほか、保有株の含み益も株価上昇により日本生命で5兆7000億円を超すなど軒並み増加。積極的にリスクを取っていける態勢になった。
 もっとも、日銀が量的緩和政策を解除して、極端な金融緩和状態が終わろうとしている中、今後は利回りの上昇が見込まれる債券も投資対象として注目される。生保にとっては株以外にも有利な運用先が増えることになり、今年度以降も、同じペースで株の買い増しを続けるかどうかは未知数。しかし「少なくとも削減一辺倒だったこれまでと流れは変わった」(大手生保)のは確かで、株式相場の下支え要因になりそうだ。