通信機器大手の仏アルカテル(NYSE:ALA)と米ルーセント・テクノロジーズ(NYSE:LU)は2日、合併で合意したと発表した。実現すれば、大西洋をまたぐ、年間売上高約210億ユーロ(250億ドル)の世界最大級規模の通信機器メーカーが誕生し、通信機器業界の再編が加速するとみられる。
発表によると、両社は合併完了から3年以内に税引き前ベースで年間14億ユーロ(17億ドル)の相乗効果を見込んでおり、その大半は最初の2年間で実現する見込みとしている。
合併で誕生する新会社は本部をパリに置き、会長にはアルカテル会長兼CEOのセルジュ・チュルク氏、最高経営責任者(CEO)にはルーセントのパトリシア・ルーソー会長兼CEOが就任する。
新会社の社名は後日発表するとしている。3月31日の両社株の終値ベースでみると、新会社の時価総額は約300億ユーロ(360億ドル)となる。昨年末時点の両社の従業員数は8万8000人だが、幹部らによると、約10%の人員削減を実施する見込みという。
ルーソーCEOは2日の電話会見で、人員削減は「公平でバランスのとれたアプローチ」で臨むとし、コスト削減の約30%は最初の1年間で、70%は2年目に達成する見込みと述べた。
両社の合意によると、ルーセント株主は保有株1株当たり、アルカテルの米国預託証券(ADS)0.1952単位を受け取る。先週末終値ベースで、ルーセントの1株当たりの評価額は3ドルとなる。新会社の持ち株比率は、アルカテル株主が約60%、ルーセント株主は約40%となる。新会社の株式は、ユーロネクスト、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で引き続き取引される。
新会社の取締役会には、チュルク氏とルーソー氏のほか、アルカテル、ルーセントの現取締役がそれぞれ5人ずつ加わり、そのほかに国籍が欧州の国の独立取締役が2人加わる。
合併後、新会社は、米政府機関との契約を保持する独立した米子会社を設立する計画。この子会社は、米政府が受け入れ可能な3人の米国人で構成される取締役会によって管理される。こうした構造は、非米国企業との合併の際、政府プログラムを保護するためにルーティン的に使われているという。
合併は向こう6-12カ月以内の完了を見込んでいる。欧米の独禁当局および両社株主の承認を得られることが条件。