米小売りチェーン大手ウォルマート・ストアーズ(NYSE:WMT)は5日、上級管理職の入れ替えを発表した。同社が設立当初から続けている手法で、新たなポストを与えることにより意欲をかき立てるのが狙い。
今回の人事で最も目を引くのは、同社の28カ国での資材調達を監督する部門の最高経営責任者(CEO)に、人事担当執行副社長のローレンス・ジャクソン氏が就任したことだ。このポストは、ケン・イートン氏が昨年退任して以来、空席だった。
外国からの直接仕入れで利益率を高めようとしている同社にとって、資材調達部門は重要だ。ゴールドマン・サックスのアナリスト、エイドリアン・シャピラ氏は「この人事には、世界の資材調達に一層力を入れて取り組む姿勢が表れている。同社は、今後3-5年で直接仕入れを3倍にすると言っている。われわれが聞いたこれまでの最新の数字は(同社の仕入れの)10%未満だった。3倍というのは思い切った目標だ」と語った。
ジャクソン氏は、スーパーマーケット大手のセーフウェイ(NYSE:SWY)、清涼飲料・食品大手のペプシコ(NYSE:PEP)を経て、1ドルショップを運営するダラー・ゼネラル(NYSE:DG)の社長兼CEOを務めていた。ウォルマートには2004年に移籍した。
ジャクソン氏の後任には、リスク・便益管理担当執行副社長のスーザン・チェンバース氏が就任する。
チェンバース氏の後任には、最高情報責任者(CIO)のリンダ・ディルマン氏が就任する。ディルマン氏は、環境・資源保護を目指す持続可能性に関する施策も監督する。
ディルマン氏の後任は、物流・サプライチェーン担当執行副社長のローリン・フォード氏が務める。フォード氏は、売れ筋の商品を、同社の物流システムを通じてより速く運ぶことを目指した同社の「リミックス」プログラムの初期段階を指揮した。
フォード氏の後任は、物流担当上級副社長のジョニー・ドブズ氏が務める。ドブズ氏は、米東部にある同社の配送センターを監督していた。
ウォルマートでの頻繁な幹部の入れ替えは、創業者の故サム・ウォルトン氏が始めた。同氏はこれを「相互受粉」と呼び、専門知識を高め、より高いポストの候補としての能力を身につけるよう幹部に求めた。