WSJ-GMのワゴナーCEO、デルファイでのストライキを警戒
米ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)のリチャード・ワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)は9日、テレビネットワークCBSの番組「フェース・ザ・ネーション」のインタビューで、「経営再建中の自動車部品大手デルファイ(DPHIQ)での長期ストライキは予想していないが、もしストが発生し長期化すれば大きな影響を受ける」との見通しを示した。
同氏は「予防措置として一部の部品は大量の在庫を確保しているが、デルファイで長期ストが発生すれば、これは解決策にならない」と述べた。
デルファイは3月31日、破産裁判所に労働協約の破棄を申し立てた。この結論が出るまでには数週間かかるため、6月上旬か中旬までは大きな動きはないとみられる。全米自動車労組(UAW)をはじめとする各労働組合は、デルファイの労働協約破棄が認められ実行されればストライキに突入する可能性があるとしている。
デルファイのロバート・ミラーCEOは「各労組との交渉を続けたい」としている。
「デルファイでストが発生した場合、GMはどのくらい耐えられるか」との問いに、ワゴナー氏は「デルファイ問題については、デルファイや各労組と協力している。長期のストは予想していない。(スト発生の場合)しばらくは持ちこたえられるが、長期間は無理だ」と答えた。
また、「ストはデルファイと各労組にも大きな影響を与える。したがって私は引き続き、そうした劇的な行動を避けるための解決策が見いだせなければ、関係各社・団体の責任者すべての恥だと思っている」と語った。
さらに、「GMにとって、政府による救済や連邦破産法11条の適用申請は、適切な方法ではない。手元資金は十分にある」と述べ、GMが同法適用を申請するのではないかとの見方を否定した。
GMは、北米自動車部門立て直しのために、数年間で従業員3万人を削減し12工場で減産または閉鎖するというリストラ計画を推進している。完成車については、多くの車種で値下げし、販売奨励金への依存度を低くする方針を打ち出している。
ニューヨークの破産裁判所は7日、デルファイが申請していた時間給従業員数千人の早期退職勧奨計画を承認した。この計画は、デルファイのUAW組合員5000人を2007年9月末までにGMに移籍させる、すなわちデルファイが1999年にGMから分離される前の状態に戻し、GM従業員として退職させるというもの。さらに、デルファイ従業員1万3000人が早期退職に応じる代わりに3万5000ドルの退職一時金を受け取る権利を得る。
GMはこうした費用のほとんどを負担することで合意している。デルファイの再建が完了した段階でGMがデルファイに求める返金額は最大30億ドルになる可能性がある。
デルファイの無担保債権者の委員会は、GMがこのような請求をすれば債権者が取り戻せる金額が最小限にとどまると反論している。だが破産裁判所のロバート・ドレイン判事は、「GMの合意内容は適切であり、GMが請求の優先順位を自主的に低くしていることは利害関係者にとって有益だ」と述べた。