日本郵政公社の平成十八年三月期決算が二十二日明らかになった。郵便貯金事業の最終利益は株価上昇で運用収益が伸びたことにより、前期より六割多い約一兆九千億円に達した。三菱UFJフィナンシャル・グループの一兆千八百十七億円を上回る水準で、十九年十月の郵政民営化で誕生する郵貯銀行への民業圧迫批判が高まりそうだ。
一方、郵便事業は通常郵便の減少による収入減に人件費などの費用増加が重なり、最終利益は前期比約99%減の二億円にとどまる。
郵政公社は郵便局運営の効率化などでコスト削減を図っているが、民営化に伴うシステム対応などもあって郵便事業は赤字寸前の決算となった。
郵便事業をめぐっては竹中平蔵総務・郵政民営化担当相の私的研究会がはがき配達などへの参入が容易になるような規制緩和のあり方を検討しており、経営環境は厳しさを増す公算が大きい。郵政民営化後は郵便事業会社の収益力向上も大きな課題となりそうだ。
簡易保険事業は約九千億円を内部留保として積み増す。郵政公社は二十四日に決算を発表する。