元水産庁の坂井さん 都に1億円寄付 「沖ノ鳥島を守って」

日本の排他的経済水域を主張するため、東京都が沖ノ鳥島で取り組んでいる活動に役立ててほしいと、東京都内在住の坂井溢郎(いつお)さん(81)と妻の喜和子さん(80)が二十六日、都に一億円を寄付した。石原慎太郎知事は「沖ノ鳥島に対する都民、国民の理解を深めるための映像資料作成などに寄付金を有意義に活用する」としている。
 坂井さんは大学で土木工学を学び、戦後の一九四八年に現在の農水省に入り、七八年に水産庁漁港部長を最後に退官。現在は全日本漁港建設協会名誉会長を務めており、長年、日本の漁業発展に尽力してきた。
 同日、坂井さんが東京・新宿の都庁を訪れ、石原知事に目録を手渡した。その後、記者会見した坂井さんは「一億円は、八百円のラーメンを食べたいところを四百円のにするなどして、五十年かけてこつこつためたお金。日本の国土より広い排他的経済水域を、子孫に残す財産としてしっかり守り、経済発展に役立ててほしい」と話した。喜和子さんから「大変いいことをしたといわれた」とし、「妻が最大の協力者」と“内助の功”をたたえた。坂井さんはこれまでも漁船遭難遺児の育成資金などにも寄付してきたといい、「辺幅を飾らず。心が高貴ならそれでいい」と、心境を述べた。

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