三井物産は十日、〇六年度からの二カ年の投資額を八千億円とする中期経営展望を発表した。同社は〇五年度から〇六年度までの二カ年で当初計画の五千億円を上回る六千八百億円を投資した。資源高による過去最高の最終利益や公募増資を原資にさらなる積極投資を打ち出した。
新規投資八千億円のうち約半分の四千億円をサハリンIIなどの資源・エネルギー分野の権益取得に投資する。
このほか、自動車向けの鋼材流通など物流ネットワーク、情報通信などのコンシューマー分野、安定収益に直結する海外のIPP(独立電力事業者)などに振り向け「メリハリのある投資戦略を進める」(槍田松瑩・三井物産社長)と強調した。
最終利益は〇六年度は前年同期比で18・5%増の二千四百億円、三-五年後の最終利益は三千億-四千億円を計画している。
決算数字が資源価格など外的要因に大きく左右されるため、部門ごとに積み上げる定量的な目標値の公表は見送った。
大手商社は景気が好転すると投資を拡大し、焦げ付かせてきた過去の経験から各社ともリスク管理体制を強化しており、三井物産は大型投融資を評価する投融資委員会を発展させた「ポートフォリオ委員会」を四月に発足させたほか、大型投資のリスク管理を本社が直接管理する体制にした。