アスベスト見舞金 クボタ42億円を計上 各社、業績で格差

クボタは十二日、旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の周辺住民にアスベスト(石綿)による健康被害が広がっている問題で、見舞金(弔慰金)や救済金として、二〇〇六年三月期決算で四十二億円を計上したと発表した。また、同日発表の同社の営業利益は過去最高の一千億円を突破した。
 アスベスト健康被害をめぐっては、クボタに続いて建材メーカーの「ニチアス」(東京都港区)も、工場から四百メートルの患者らに限定して救済金を払う決定をした。しかし、一人あたりの支払額はクボタよりも低く設定されており、業績の差が救済にも差を生んだ。
 クボタが発表した四十二億円の内訳は、今年三月末までに支払い対象と認めた八十八人の周辺住民への見舞金や救済金で三十二億円、元従業員などへの補償金が八億円で、いずれも特別損失で処理した。一人あたりの支払額は二千五百万-四千六百万円。
 大阪証券取引所(大阪市中央区)で会見した幡掛大輔社長は、問題発覚から一年足らずで救済策を示したことについて「(疾病と旧神崎工場との)因果関係は証明されていないが、それを待って患者や家族の苦痛を引き伸ばすわけにはいかなかった」と説明した。
 クボタが発表した〇六年三月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比30・8%増の千百三十五億円と過去最高。欧米でのトラクター販売などが好調で、海外売上高が同21・7%増の四千二百二億円となったのが要因。
 売上高は同6・9%増の一兆五百十億四千万円、経常利益は同10・0%減の千四百四億六百万円、最終利益は同31・3%減の八百十億三千四百万円となった。

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