WSJ-フォードCEO、「今後の業績改善に新興市場が寄与」

米フォード・モーター(NYSE:F)のビル・フォード最高経営責任者(CEO)は11日、当地で開いた年次株主総会で、東欧やアジアなどの新興市場での業績が、低迷している同社の業績の改善に寄与するとの見通しを示した。

同氏は「ロシア、トルコ、中国での販売と製造は今後の成長と利益確保のために重要だ」と語った。また、「過去2年は各年とも世界の売上高が伸びており、当社の事業計画は世界市場の拡大次第」との考えを示した。

2005年通期に16億ドルの営業赤字を計上し06年1-3月期も低迷が続いた北米自動車部門については、「北米以外の自動車事業はすべての市場で利益を上げている一方、北米部門が不振なために、自動車部門全体が赤字になった」と認めた。

同氏は「これまでと同様、自動車部門が黒字転換するまで給与とボーナスは受け取らない」とした。フォードは1月、08年までに北米自動車部門を黒字化するためのリストラ策を始めている。

フォード一族が経営権を握る同社でCEOを務めることへの批判をかわす必要に迫られている同氏は、大きな試練に直面しているとの認識を示した。自動車事業の利益の大半を大型ピックアップトラックやスポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)の限られた車種に依存している現状から、ホンダ(NYSE:HMC)の「シビック」やトヨタ自動車(NYSE:TM)の「カムリ」といった有力車に真っ向から対抗できる乗用車を含む多様な車種で利益を上げられる柔軟な事業構成にしなければならない。

ウォール街では、フォードの変革のスピードが不十分で、06年通期は01年以来の赤字になるのではないかとの懸念が強まっている。ガソリン価格の高騰や競争激化で、フォードのSUVや人気の高いピックアップトラック「Fシリーズ」の販売が脅かされているため、一部のアナリストは、05年通期の黒字から06年通期は赤字に転落する公算が大きくなったとみている。

米ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)とトヨタは年内に大型ピックアップトラックの新型車を発表する予定。

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