ブラジル ボリビアの天然ガス国有化で国際提訴も

南米ボリビアが国内の天然ガス資源の国有化を宣言し、海外資本の関連施設を差し押さえたことに対応し、ブラジルが国際裁判所に提訴する可能性が出てきた。ブラジルなど南米三カ国は日本時間四日深夜から五日未明にかけ、ボリビアとの首脳会談でこの問題を話し合うが、混乱の収束に結びつくかは不透明だ。
 英紙フィナンシャル・タイムズによれば、ボリビア国内の施設を差し押さえられたブラジル国営のペトロブラスはボリビア政府を相手取り、国際裁判を起こすことも辞さない構えだ。国際的な係争を扱う機関としては国際仲裁裁判所(本部・仏パリ)などがある。
 ブラジルのルラ大統領は、一月のボリビア大統領選で同じ左派路線のモラレス大統領を支持。恩をあだで返すような今回の決定に激怒しているといわれる。ブラジルは国内需要の半分をボリビア産ガスに頼っており、ボリビア政府が要求する採掘権料の大幅値上げに応じればガス価格急騰を通し、産業や市民生活への打撃は避けられない。
 一方、ボリビアにとっても、今回の決定が有利に働くかは疑問だ。同国は南米二位のガス埋蔵量を誇るが、ほかに大きな産業はなく、南米最貧国のひとつ。かりに海外の資源関連企業が撤退すれば歳入の三割を占める貴重な外貨収入源を失うことになる。
 すでにブラジルはボリビアからの輸入量減少を見越し、国内でのガス田開発強化の方針を打ち出しており、数年後には現在の輸入量のかなりの部分を代替する計画だ。
 アルゼンチンで開かれる南米四カ国の首脳会議にはボリビア寄りで、同様の資源国有化を検討しているベネズエラと、ブラジルに近い立場のアルゼンチンが参加。事態の打開を図るが、モラレス大統領は今後、鉱業、林業などの国営化も示唆しており、問題が長期化する可能性もある。
                  ◇
【用語解説】ボリビアのガス資源国有化
 ボリビアのモラレス大統領が1日、天然ガス資源の国有化を宣言。海外の資源関連企業に、採掘権料の50%をボリビア政府に支払う新法「新炭化水素法」を受け入れない企業は6カ月以内に退去するよう求めた。同国にはブラジルのほかスペインのレプソル、仏トタルなどが進出している。

会社法施行で会社役員賠償責任保険が人気

株式投資ニュース

サントリーが三得利国際集団奨学金を上海市教育発展基金会内に設立

Track Back URL: