医科歯科大 骨粗鬆症治療に期待 マウスで実証 ペプチドに予防作用

古くなった骨を壊す「骨吸収」を抑えるペプチド(アミノ酸の結合体)の働きを、東京医科歯科大の青木和広助手らのグループがマウスで実証し、四日付の米医学誌「ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション」電子版に発表した。このペプチドには炎症抑制作用もあり、骨吸収が起きる関節リウマチなどの治療薬への応用が期待される。
 骨吸収は、破骨細胞と呼ばれる細胞が骨を壊す働き。新陳代謝に必要だが、カルシウム不足などで新しい骨を作る働きとのバランスが取れなくなると、骨がスカスカになる骨粗鬆(そしょう)症になる。
 骨吸収を防ぐ作用が確認されたのは、W9ペプチドと呼ばれる九つのアミノ酸の結合体。もともと炎症抑制作用は知られていたが、青木助手らはこのペプチドが、破骨細胞が生まれる時に必要な分子と結び付いて同細胞の生成を邪魔することを発見。カルシウムを与えずに骨の密度を下げたマウスに投与すると、通常のマウスとほぼ同じ程度まで骨の状態が回復した。
 過剰な骨吸収は骨粗鬆症を引き起こすほか、炎症を伴う関節リウマチや歯周病でも、関節組織の破壊や歯が抜ける原因となる。従来は炎症と骨吸収のそれぞれに効く薬が必要だったが、W9ペプチドは「一石二鳥」の効果を持ち、製造コストも安いため、効果的で安価な治療薬の開発に役立つという。
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【用語解説】骨粗鬆症
 骨の単位容量あたりの質量が減少した状態で、60歳以上の女性に多い。骨全体から骨髄腔などの孔を除いた骨の絶対量の減少、海綿化などで骨が粗になる。

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