新生信託から購入のJ-REIT3法人 審査・査定の監督強化 金融庁

■投資家保護へ体制調査
 金融庁は、投資家から集めた資金を複数の不動産に投資する不動産投資信託(J-REIT)を運営する投資法人に対し、物件の審査や査定の体制が適正であるかの調査を始める。不動産の信託設定の際に、査定や審査を行わず、小口の証券に分割して販売していたとして、先月に行政処分した新生信託銀行の物件を購入していたJ-REITを中心に、一般投資家へ損失を与える恐れがないか審査管理体制の調査を進める。
 金融庁の五味広文長官は八日の定例会見で、新生信託や、同様の問題で先月に行政処分したJPモルガン信託銀行の件は、同じ人間やそのグループが不動産信託事業に関与したことで起きた「特例的なもの」とした。
 このため、「すべてのJ-REITに対して調査を実施するわけではないが、資産運用に対して的確な体制を整備しているかを監督する必要がある」と言及。新生信託から物件を購入した投資法人には調査を行う方向を示唆した。
 新生信託から物件を購入したのは「DAオフィス投資法人」「FCレジデンシャル投資法人」「ニューシティレジデンス投資法人」の三法人。三社とも、すでに物件の取得については「第三者機関の鑑定も受けており、適正な取引である」とホームページを通じて説明している。金融庁は、これらの物件の査定がどのように行われたかを中心に調査することになる。
 J-REITは証券取引所に上場されており、上場株式と同じように個人の投資家も購入できる。東京証券取引所などには現在三十二投資法人が上場。大都市圏の地価回復基調にあわせて、時価総額も約三兆五千億円に拡大している。
 それだけに、投資家への影響の大きい金融商品として、金融庁では投資法人に審査体制の充実を求める考えだ。

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