特殊ガラス開発製造の岡本硝子は、今年度中に三分野の新規事業に乗り出す。スタジオ・舞台照明用着色フィルターガラス、紫外線を可視光に変換する蛍光ガラス、電子伝導性ガラスを開発・製品化する。プロジェクター用反射鏡、フライアイレンズ、デンタルミラーなど現在の主力製品に次ぐ事業の柱に育成する。
スタジオや舞台照明には現在、樹脂製の着色フィルムが使用され、かねてより耐熱性、耐紫外線性の課題が指摘されていた。一部スタジオ関係者からガラス製フィルターの開発依頼を受け、信号灯や航空機用ガラスなどこれまで培ってきた着色ガラス技術を生かし、照明の微妙な色づかいなどのニーズに対応できるようにする。
競合メーカーもほとんどいないことから国内のテレビ局をはじめとするすべてのスタジオ、コンサートホール、劇場向けに今秋にかけて製品化、販売を開始する。
蛍光ガラスは、NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)による委託研究「ナノガラス技術」プロジェクトの一環として実施した成果をベースに開発する。
目に見えない紫外線を目に見える可視光に変換するガラス材料で、ドライ洗浄、視力矯正手術、殺菌、半導体露光などさまざまな分野で採用されている紫外線を可視光にすることによる新たなビジネスチャンスにつなげる。現在数社と素材開発に取り組んでおり、来春にも開発を終了する。
また、電子伝導性ガラスは、FED(電界放射型ディスプレー)のスペーサ用ガラスとしての開発依頼を契機に着手したもの。適度な伝導性に特徴をもつFEDスペーサ用途として、すでに三社と開発サイクルに乗り出す一方、帯電防止が要求される用途についても来春までには製品化する計画だ。