キヤノンは十一日、内田恒二副社長(64)が二十三日付で社長に就任する人事を正式に決定した。御手洗冨士夫会長兼社長(70)が二十四日付で経団連の会長に就任するのに伴う人事で、御手洗氏は会長に就く。
御手洗、内田の両氏は十一日、東京都千代田区の帝国ホテルで記者会見し、今後の事業計画などを明かした。また、個人株主を増やすため同社株を一対一・五の割合で分割することを発表した。
御手洗氏は一九九五年から約十一年に及ぶ社長在任期間について、九六年からは事業の選択と集中を進めた「整理の時期」、二〇〇一年からは各事業でシェア一位を目指した「充実の時期」とし、「計画通りの優良企業になった」と評価した。
今年からの新たな中期経営計画では、今後五年を「拡大期」と位置づけ、現在の事業基盤の強化のほか、新規事業の立ち上げを課題に挙げた。そのためには「技術の目利きが必要」(御手洗氏)とし、カメラの開発部門を歩んできた内田氏を社長に選んだ。内田氏は新事業として期待される次世代薄型テレビ「SED(表面電界ディスプレー)」を推進してきた。
また、御手洗氏は、現在、法律に抵触するのを理由に取り止めている企業・団体への政治献金について「条件が整えば、社会貢献の一つとしてキヤノンは行う」と、復活を明言した。