インターネット専業銀行のソニー銀行、イーバンク銀行は十二日、二〇〇六年三月期決算を発表し、両社とも開業以来、初の黒字転換を達成した。十九日に発表するジャパンネット銀行も二期連続の黒字になる見込み。
セブン-イレブンなどで現金自動預払機(ATM)を展開するセブン銀行(旧社名アイワイバンク銀行)も三期連続の黒字を達成しており、〇〇-〇一年に相次いで開業した新規参入銀行の経営がすべて軌道に乗った格好だ。
資産運用商品のネット販売を主力とするソニー銀行は、外貨預金や投資信託の販売手数料が増加したほか、住宅ローンなど貸出残高も前期比89%伸び、利息収入が増えた。経費をほぼ前年並みに抑えたこともあり、前期に十六億円の赤字だった経常損益が二十二億円の黒字に転換。ネット銀で初めて累積損失を一掃した。
同日会見した石井茂社長は、「今期(〇七年三月期)は証券やカードローンなどを強化し、二十五億円の経常利益を目指す」と、二期連続の黒字に自信をみせた。
イーバンク銀行は、ネット決済件数が前期比倍増の二千九十万件となり手数料収入を伸ばしたほか、収益の柱である不動産ファンド投資など運用収益も好調だった。松尾泰一社長は同日の会見で「累積損失の一掃を早ければ一年、遅くても二年内に実現したい」と述べた。
一方、セブン銀行は三期連続の経常黒字を達成し、累損も解消した。セブン-イレブンなどに設置したATMの年間利用件数が同33%増え、この結果、提携金融機関からの手数料収入が同百六十億円増加した。安斎隆社長は「〇七年三月期にも配当に踏み切りたい」と初の配当に意欲を示している。
各行の黒字化は、それぞれのビジネスモデルが市場に受け入れられたことを示す。だが、今後ネット銀行などへの新規参入が相次ぎ、激戦が予想されている。せっかく黒字化しても、新サービスを次々に繰り出さないと生き残れないとの指摘もあり、安心する暇はなさそうだ。