ボルト・ナットメーカーの竹中製作所(大阪府東大阪市)は二十四日、カーボンナノチューブを使用した表面処理技術を業界で初めて開発したと発表した。
耐食性、摩耗性が要求される金属部品の表面処理には一般的にフッ素樹脂が利用されている。カーボンナノチューブで表面を処理されたボルト・ナットは、フッ素樹脂コーティングの五倍以上の高い皮膜硬度を発揮する。
処理コストはフッ素樹脂コーティング製品の二-三倍と高めだが「量産効果でフッ素樹脂製品並みの価格を目指す」(竹中弘忠社長)という。
この新技術で、素材の耐食性、耐摩耗性を飛躍的に高めることができる。竹中製作所では、ボルトやナットのほか、石油開発向けのパイプラインや海洋構造物に使う部品などを製品化する。
カーボンナノチューブは炭素原子がハチの巣のような網目状につながった円筒状分子。高い硬度と導電性を持つ。
ただ、さびを防ぐ皮膜にするには電気絶縁性が必要なほか延性(衝撃に対して皮膜が延びて耐衝撃性を持つ)も要求されていた。
竹中製作所は京都大学化学研究所とタイアップして、カーボンナノチューブ素材に特殊な化学処理を施すことによって、電気絶縁特性と延性特性を発揮できる技術を開発した。