ブッシュ米大統領は30日、スノー財務長官(66)が辞任し、米証券大手ゴールドマン・サックス会長兼最高経営責任者(CEO)のヘンリー・ポールソン氏(60)を後任に指名する人事を発表した。
11月の中間選挙を控えて要の経済閣僚を交代させ、堅調な景気をよりアピールし、低迷する政権支持率の回復を狙う。ポールソン氏は上院の承認を経て就任する。
ポールソン氏は98年からゴールドマンの会長兼CEOを務め、創業以来パートナー(共同経営者)制を維持してきた同社の株式を99年に公開した実績を持つ。
米国は、ブッシュ政権の減税などで財政と貿易の「双子の赤字」を抱え、ドル安不安がくすぶっている。一部報道では、エバンズ前商務長官が次期財務長官の有力候補として浮上していたが、大統領はウォール街の首脳を起用し、市場との意思疎通を図る。
長官就任後は「双子の赤字」に加え、原油高による米景気の減速懸念や中国・人民元の改革などが課題となる。
スノー長官は米大手鉄道会社CSX会長を務めた後、03年2月に就任し、株式配当などへの大型減税実現に尽力した。だが、人民元問題では、巨額の対中貿易赤字に不満を抱く議会から「弱腰」との批判を浴びた。大統領が重要政策に掲げた年金・税制改革も道筋をつけられず、「指導力不足」との指摘が広がり、辞任観測が強まっていた。