伊藤忠商事は十六日、食品卸第三位の日本アクセスの株式を公開買い付け(TOB)によって取得し、子会社化すると発表した。取得する株式の上限は66・67%で買収金額は百七十八億円を計画している。
伊藤忠商事は日本アクセスの発行済株式の32・19%を保有する筆頭株主だったが、「子会社化することで総合商社の持つ店舗開発やIT(情報技術)によるコスト削減など小売り支援機能を提供し、規模拡大と機能強化を図る」(田中茂治・伊藤忠商事常務執行役員)のが狙いだ。
食品卸業界は大手商社を軸に合従連衡が始まっており、日本アクセスは伊藤忠傘下入りで生き残りを図る。また、来年四月をめどに伊藤忠商事の子会社で業界第十位の西野商事と統合する計画。
日本アクセスは雪印アクセスが前身だけに売り上げの約六割をチルドや冷凍物流で稼ぎ、同分野は成長しているが、約四割の常温物流が弱いのが課題だった。
一方、西野商事は常温物流にノウハウを持ち合併で機能補完できるほか、物流ネットワーク網の充実を図る。日本アクセスと西野商事が合併すると単純合算で売上高規模は一兆二千億円規模(〇六年度)と第二位の菱食に匹敵する規模になるほか、業界第四位の伊藤忠食品を入れるとトップグループ入りすることになる。
大手商社各社は潤沢な手元資金をエネルギーだけでなく、小売りや流通分野への先行投資に振り向けており、これが食品卸の再編につながっている。