三菱UFJフィナンシャル・グループが二十二日発表した平成十八年三月期決算は、景気回復で貸出先の経営が改善されたため不良債権処理に備えて積み上げた費用が繰り戻されたことなどから、連結最終利益が一兆千八百十七億円と邦銀として初めて一兆円を超えた。国内企業で最高の利益をあげたトヨタ自動車(一兆三千七百二十一億円)に次ぐ水準。みずほフィナンシャルグループも不良債権処理費用の繰り戻しが追い風となって二年連続の過去最高益を計上した。
今回は昨年十月の三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの合併後初の決算。両社の単純合算で前期の二千百六十一億円の最終赤字から一気に一兆四千億円改善した。
利益急増の主因は、不良債権処理に備えて過去に積み上げた引当金の戻し入れなどで発生した約七千億円の特別利益。畔柳信雄社長は「(十八年三月期は)実力的には七千億円と認識しているが、営業も本来の形に戻り、満足できる決算となった」と自信をみせた。
業績回復を受け、同グループは六月中に公的資金の完済を目指す。
本業の収益力を示す業務純益は、傘下の三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行の合算で前期比11・5%減の一兆三千六十九億円だったが、投資信託など個人向けリスク商品の販売が伸びたほか、不動産関連など投資銀行業務の手数料収入が増加。貸し出しは国内は減少したもののアジアなど海外で伸び、前期末比一兆一千億円増加の八十六兆一千億円となった。
不良債権は前期末比40%減の一兆八千二百億円に圧縮され、不良債権比率も2・07%に低下した。