日本橋の空「復活」へ 首都高は地下移転 有識者会議

東京・日本橋上空の首都高速道路の移転計画をめぐり、小泉純一郎首相肝いりの有識者会議「日本橋川に空を取り戻す会」(通称・日本橋みち会議)の第3回会合が12日開かれ、地下に移転する案を軸にして具体的な検討を進めることで合意した。建設区間は江戸橋ジャンクションから竹橋ジャンクションに至る約2キロを想定。4000億~5000億円にのぼる事業費の分担が今後の課題となるが、地元企業などにも負担を求めることで、遅くとも10年以内の完成を目指す。
 みち会議は伊藤滋早大特命教授を委員長に、奥田碩日本経団連名誉会長、三浦朱門日本芸術院院長、中村英夫武蔵工業大学学長の4人で構成。これまで首都高速の移転策として(1)日本橋地区の首都高約2キロ分を高架のまま北側に移す(高架案)(2)地下に潜らせる(地下案)-の2案を対象に検討してきた。

 同日の会合後に記者会見した中村委員は「高架案は周辺ビルの建て替えや撤去が必要となり、地権者の同意を得るのが容易ではない」と説明。周辺への影響がより少ない地下案を「100%決定ではないが有力案」(中村委員)とすることで一致したという。
 地下案の建設ルートは、江戸橋ジャンクション付近からほぼ日本橋川に沿うような形で、日銀本店や三越の南側を地下を通って進み、竹橋ジャンクション付近へ至るコースを想定。完成時期は「遅くても10年以内」として、着工後5、6年以内での早期完成を目指すべきだとしている。
 ただ、地下案は高架案に比べて事業費が約1000億円膨らみ、約4000億~5000億円かかるとみられている。このため、高速道路会社や公共機関に加え、地元企業など民間にも一定の資金負担を求める方針だ。
 みち会議は今後、詳細な検討を加え、今年秋に小泉首相に報告書を提出する。日本橋上空の首都高速移転をめぐっては、小泉首相が「日本橋川の上を空に向かって広げよう」と発言したのを契機に有識者会議で検討が重ねられてきた。