原油価格の高騰が続く中、自動車メーカーにとって燃費性を重視した商品戦略は一段と重みを増しつつある。こうした流れに沿う形で脚光を浴びているのがCVT(無段変速機)という装置だ。
CVTは連続的に変速を行えるため、変速時の駆動力のロスがなく、円滑な走りを実現できる点が特徴。通常のAT(自動変速機)に比べて燃費を10%程度向上できる点が売り物で、その分、二酸化炭素(CO2)の削減にもつながる。
ダイハツ工業が19日発売した新型軽乗用車「ソニカ」にも、2006年から滋賀工場(滋賀県竜王町)で生産を開始したCVTを搭載した。動力伝達の効率性を高めたことで、従来のAT車に比べ燃費を約15%向上させ、加速性も約10%高めた。瀬尾聖和副社長は「燃費対策を進める上で重要なアイテム」と新型CVTを位置づけており、軽乗用車や1000~1300ccの小型車などで普及が進んでいくとみられる。
富士重工業は15日発売した軽乗用車「ステラ」に、日産自動車系のAT・CVT専門メーカー、ジヤトコと共同で開発したCVTを搭載。力強い走りと優れた燃費性を実現した。
日産は、07年度のCVT搭載車の世界販売台数を04年度比で約4倍の約100万台に引き上げる計画を進めている。100万台に到達すると、エンジンとモーターで走行するハイブリッド車20万台分のCO2排出量を削減するという。三菱自動車も小・中型車を中心に積極的に搭載を進めている。