WSJ-フィリップス、年内に半導体部門の過半数株式を売却へ

オランダのフィリップス・エレクトロニクス(NYSE:PHG)は21日、年内に半導体部門の過半数株式を売却する予定であり、同部門の新規株式公開(IPO)の準備を始めたことを明らかにした。

同社は昨年12月、半導体部門の処遇について検討していると明らかにし、法的に同社から切り離す方針を示していた。そうすれば長期的な業績向上のための戦略の選択に柔軟性が増すとの考えだった。一部のアナリストは、同部門の資産価値を最大60億ユーロ(76億ドル)と見積もっている。

21日の声明で同社は「7-9月期末までに込み入った問題を解決し、年末までに、第三者が過半数株式を保有する独立した半導体企業を誕生させる」とした。「この半導体企業のIPOは1つの選択肢にすぎず、株式を投資会社に売却する可能性を残しておく」という。また「引き続き、業界再編の動きを見極める」とした。

フィリップスの半導体部門は、売上高ベースで欧州第3位の半導体メーカー。同部門の05年の売上高は46億ユーロだった。今年は、2350億ドル規模の世界の半導体事業が急激に減速するなか、利益が減少している。同部門は今年、年内に経費を2億5000万ユーロ圧縮するために事業の再構築をすると発表し、自動車と認証、携帯端末と個人向け機器、家庭用品、多市場向け製品の、4つの分野に再編した。また、不採算の事業を廃止し、製造の30%以上をアウトソーシング(外部委託)している。

世界の半導体業界は05年、製造能力の拡大で成長が急速に鈍化し、主要半導体製品の価格下落につながった。

フィリップスは、半導体部門の過半数株式を売却することで、同社グループの財務内容の変動を抑えることができる。半導体業界は循環的な動きが顕著で、業界が下降局面にあるときは企業業績が打撃を受ける。

ニューヨーク証券取引所に上場しているフィリップスの米国預託証券(ADR)の21日終値は、前日比1.80ドル(6.34%)高の30.20ドル。