サイバード、JIMOSと10月経営統合 顧客データに効果

携帯電話向け情報配信大手のサイバードは、通信販売を手がけるJIMOSと10月に経営統合する。成熟産業へと変化し始めたインターネットビジネスは実業(リアル)をもつ企業との業務提携が増えているが、サイバードは経営統合という一歩踏み込んだ戦略で新たなIT企業に生まれ変わろうとしている。
 サイバードは2006年3月期連結決算で増収を確保したものの、海外事業の不振などで最終損益が1億4300万円の赤字に転落した。ライブドア事件発覚による新興市場の低迷と赤字転落で株価は不調だ。
 07年3月期決算で最終利益1億円の黒字転換を見込んでいるが、現サイバードグループの業績予想でJIMOSとの経営統合による増益効果が加われば、さらなる成長が期待される。
 今後、消費者に対する携帯向けデジタルコンテンツ(情報の内容)配信やJIMOSの物販、企業向けの広告事業など統合型顧客データベースを核にして各ビジネスを展開する計画だ。
 ITと物販のビジネスデータが蓄積された顧客データを活用して複数のサービスを消費者に効果的に提供。企業向けサービスでは顧客企業が実施するEコマース(電子商取引)や携帯サービスなどをサポートするソリューション事業を強化する。また、JIMOSの通販ノウハウをEコマースや広告のビジネスで購買意欲をそそる宣伝や販売戦略に生かすことでネット技術と融合させた新たな付加価値サービスを生み出す考えだ。サイバードの堀(ほり)主(かず)知(とも)ロバート会長兼社長は「企業規模が大きくなり競争力が出る」と統合のメリットを語る。最大の効果は成長の核となる両社の顧客基盤を生かした統合型顧客データベースにある。
 堀会長はITビジネスの変化を「実業がITを使って差別化する時代」と読む。「JIMOSの『売る力』とサイバードの『IT』はものすごい競争力になる」と強調する堀会長は、単なる業務提携では踏み込めない顧客データの統合や事業ノウハウの融合で売上高1000億円を目指す。

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