NECは、銀行の無人店舗のATM(現金自動預払機)を狙った隠しカメラによる犯罪「ATM盗撮」を防ぐための装置を開発した。無人店舗内に設置しておくと、隠しカメラが盗撮した映像を検知し、銀行の監視センターに知らせる仕組み。価格などは未定だが、来年3月までに製品化する予定だ。
ATM盗撮は、ATMを利用する客の手元を隠しカメラで映して暗証番号を入手し、キャッシュカードを偽造して現金を引き出す犯罪で、近年頻発している。隠しカメラに使われるのは映像を電波で送信できる小型のカメラで、東京・秋葉原などの電気街などで簡単に購入できる。隠しカメラを設置した犯人は、店舗の外に止めた自動車の中などで映像を受信している。
NECが開発した装置には、アンテナなどが内蔵されており、空間中に飛んでいるさまざまな電波を受信して分析できる。銀行の無人店舗には銀行が設置した監視カメラが設置されており、通常はその映像が監視センターに送られている。監視カメラのものとは別の盗撮映像らしきものがどこかに送信されていれば、すぐに検知することができる。検知すると、アラーム音などとともに、監視センターのモニター画面にその映像を表示することができる。
怪しい電波を映像にして監視センターに送ることで、監視員が盗撮かどうかの判断をすぐにできる。無人店舗内のどのATMであるかも推測できるので、盗撮された可能性がある客を特定しやすくなる。
NECは、30日まで東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれている「情報セキュリティEXPO」に試作機を参考展示している。
この試作機は、日本SGI(東京都渋谷区)の映像配信サーバー「ビューレンジャー」を原型とするNEC製「WNXサーバー」を使用している。