伊勢丹は20日、高級衣料品専門店を展開している全額出資子会社のバーニーズジャパン(BJ、東京都新宿区)を、住友商事と東京海上キャピタルが運営する投資ファンドに譲渡すると発表した。譲渡金額は明らかにしていないが、7月中旬の譲渡完了後の出資比率は、住友商事が50・1%、投資ファンドが49・9%になる。
BJは、伊勢丹が米バーニーズ・ニューヨークとのライセンス契約を締結して、89年6月に設立した。資本金は24億9000万円。新宿、横浜、銀座に高級衣料品専門店を展開している。住友商事などに譲渡後も3店の営業は継続する。
BJの業績は、05年2月期など新店出店などの投資がかさんだことや不良在庫処理で赤字になったが、おおむね黒字基調で推移。高級衣料品分野では成功していた。
伊勢丹がBJをあえて売却するのは、業態を超えた流通再編の動きが加速するなか、百貨店事業に経営資源を集中するため。「バーニーズの発展のためにも売却した方がいい」(武藤信一・伊勢丹社長)と判断した。
住友商事などは、BJの首都圏以外への展開を計画している。
伊勢丹は、米バーニーズ・ニューヨークにも96年に出資。バーニーズ・ニューヨークが98年に経営破(は)綻(たん)したことから、伊勢丹は99年に約400億円の特別損失を計上したこともある。その後、バーニーズ・ニューヨークは再建した。
「専門店ビジネスを学べた」(武藤社長)というメリットはあったが、「日本はとんとんだったが、トータルでみるとBJのビジネス展開はマイナスだった」(武藤社長)としている。