【中国】建設銀、国際評価“昇龍の勢い” 英経済誌などランキング
香港上場、不良債権処理で成果
中国の4大国有銀行の一つ「中国建設銀行」への国際的な評価が高まっている。英紙フィナンシャル・タイムズ系の経済誌「ザ・バンカー」が最新号で「中国トップ100銀行」ランキングをまとめ、建設銀を1位に選んだ。また、香港など国際市場で権威のある金融専門誌「亜洲銀行家」も同行をアジアのトップ銀行と位置づけている。建設銀は昨年10月に香港証券取引所に中国の国有銀第1号として上場。不良債権をほぼ一掃し収益性を急速に高めている。
≪企業統治など課題≫
新華社電によると、世界の銀行ランキングで知られる英ザ・バンカー誌が、中国の金融機関のみを対象に調査結果を報じたのは初めて。同誌は建設銀が香港上場で726億元(約1兆円)の資金調達に成功し、2005年に自己資本を前年比で47・1%増の2877億元とするなど、経営基盤を急ピッチで強化している点を高く評価した。
建設銀に対しては、米バンク・オブ・アメリカが30億ドル(約3450億円)で約10%、シンガポール政府系の投資会社も14億ドルで約5%資本参加している。中国では「建行」と呼ばれるが、「国家建設」をめざす最大の商業銀行であり、中国全土に38の拠点と2万を超える支店網をもつ。約40万人の職員を抱える。
一方で1954年設立の建設銀は、国有ゆえの非効率な業務体質も色濃く残っており、人員削減やコーポレートガバナンス(企業統治)の確立も求められている。機械化も大幅に遅れておりATM(現金自動預払機)は全土に1万台しか置かれておらず、人海戦術で対処しているのが実情。
ザ・バンカーのランキングでは、2位が今月1日に香港市場に上場したばかりの中国銀、3位が中国工商銀行、4位が中国農業銀行と、4大国有銀が上位を独占。さらに交通銀行、招商銀行、中信銀行、民生銀行、上海浦東発展銀行、興業銀行がベスト10に入った。
トップ100行のうち国有銀は4行、株式制銀行12行、都市商業銀行が12行、農村商業銀行が11行など。100行の総資産合計は26兆1717億元。うち国有銀行が70・8%を占め株式制銀行が21・8%だった。
≪04年最終益116%増≫
また、金融専門誌「亜洲銀行家」は、建設銀の04年の最終利益は米ドル換算で前年比116%増の59億ドルと、アジアの銀行でトップとした。同誌はさらに、中国銀行も加えた香港上場2行について、「中国建設銀と中国銀は中央政府の支援で効率の良い再編に成功し急速に業績をあげた」と評価。公的資金の注入で建設銀は不良債権率を03年の9・1%から3・7%に、中国銀は同16・3%から5・1%に減らしたと数字をあげている。
亜洲銀行家誌が選んだトップ300行のうち中国の銀行は20行がランクイン。国有銀4行と株式制銀、都市商業銀で、20行の最終利益の合計額は112億ドルと過去最高を更新し、アジアの銀行全体の最終利益総額の5分の1の規模だという。