コンビニ 「電子マネー」対応急務 巨額投資、再編呼び水も

セブン-イレブン・ジャパンやファミリーマートなどの大手コンビニエンスストアが相次ぎ、レジなどの店舗システム刷新に大規模投資を行う。電子マネーなど店舗システムの電子化を強化するのが狙い。セブン-イレブンは500億円、ファミリーマートは300億円超の大型投資を進める。技術革新が加速することで業界内では巨額のシステム投資が不可避なことから、コンビニ業界再編の呼び水になる可能性を指摘する声もある。
 大手チェーンは一般的に10年前後の期間で定期的に店舗システムを更新するが、「技術革新が激しく、陳腐化も早い」(業界関係者)上、電子マネー導入などへの対応も急務だ。
 このため、セブン-イレブンは5月、ファミリーマートは9月、店舗システムの一新にそれぞれ着手。ともに光ファイバーを活用して本部や店舗を結ぶネットワークの高速化を図るなどする。
 特に、約8年ぶりに新しいPOS(販売時点情報管理)レジを更新するセブン-イレブンは、セブン&アイ・ホールディングス独自の電子マネー「nanaco(ナナコ)」だけでなく、他の規格の電子マネーなども利用できる共通端末を搭載した新型レジを導入する。
 ファミリーマートも約7年ぶりに、マルチメディア端末「Famiポート」を刷新する。
 流通業界では近年、電子マネーや携帯クレジットといった新たな決済手段の導入や、4月に銀行代理店業務への参入が解禁されるなどサービスの多様化が進んでおり、機動的な店舗システム投資を後押ししている。
 巨額の投資はすぐに増収につながるわけではないが、「業務効率化やサービス向上の面で、ボディーブローのようにじわじわと効いてくる」(大手コンビニ)といわれる。
 とくに電子マネーなど新しいサービスがなければ「顧客は遠ざかっていく。それにどう対応できるかで今後、コンビニ業界は集約されていく」(ファミリーマートの首脳)という指摘もある。
 ただし、大手に比べて投資余力の小さい中小チェーンには投資額の大きさが大きな財務圧迫要因となるため、「大規模の投資は大手チェーンでなければまかなうのは困難」(業界関係者)という見方もある。
 コンビニ業界は、大手チェーンによる寡占化や既存店売上高の低迷が著しく、今後は流通業界再編が加速するという市場観測も強い。
 将来的にチェーン同士の合併や統合が進むとの見方は少なくないだけに、巨額の店舗システム投資に各チェーンがどう対応するかが、業界の勢力分布図の行方を占う一つの鍵になりそうだ。

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