金融庁は22日、銀行など金融機関に対し、優越的地位の乱用防止について再要請した。公正取引委員会が21日に公表した調査で、金融機関の対応が不十分であると判明したため。金融庁では「金融機関のこの問題に対する意識は、生ぬるいと言わざるを得ない」(幹部)と指摘している。
公取委が公表したのは「金融機関と企業との取引慣行に関する調査報告書」。それによると、金融機関の5.6%が三井住友銀行が排除勧告を受けたことを知らず、また約3割が知っているにもかかわらず、何も取り組みを行っていなかった。さらに公取委が2004年12月に公表した金融機関の不公正取引に関するガイドラインに知っているのにもかかわらず、何もしていなかった金融機関が4割以上にのぼった。
金融庁は、こうした事実を問題視。1月5日に公表した「取引等の適切性確保への取組みについて」で、金融機関に優越的地位の乱用防止について要請していたが、「前回要請にも関わらず、取引等の適切性確保への取組みを真摯に行っていない金融機関が存在するとすれば、極めて遺憾」として、再び要請することを決めた。
<要請の表現がさらに厳しく>
今回の要請では一部表現がさらに厳しくなった。具体的には前回要請の中にあった「当局としては、各金融機関がこうした取組みを行ったことを前提に、通常の検査・監督の中で、必要に応じて対応を行っていく」を、今回は「当局としては、各金融機関が既にこのような対応を十分に行っていることを当然の前提として対応していく」に変更。「当然」という言葉を入れることで、金融機関に早期の対応を促した。