WSJ-ボーイング、「コネクション」部門を売却または閉鎖へ

米ボーイング(NYSE:BA)は、飛行中にインターネットを利用できるサービス「コネクション」が開始から6年を経過しても黒字化できないことから、同部門の売却または閉鎖を検討している。関係筋が明らかにした。

同社は、民間衛星運営会社など、同部門の買収や同部門との提携に関心がありそうな多くの企業に打診したという。

コネクションは、宣伝の通りに機能し、ルフトハンザ・ドイツ航空(LHA.XE)、日本航空(9205.TO)、シンガポール航空(S55.SG)など数社の航空会社の長距離便で採用されている。それでも、事情に詳しい筋の1人によると、ボーイングは適当な売却または提携契約を結べない場合、このサービスから撤退する覚悟だという。

ボーイングは、2000年4月に初めてコネクションについて発表して以来、この事業にどれだけの金額を投じたか明らかにしていない。関係筋によると約10億ドルだという。だが、米国の航空各社がこのシステムの搭載に関心を示さなかったため、一部の衛星業界幹部は、コネクションの現在の資産価値は1億5000万ドル以下の可能性があるとしている。

このジレンマは、飛行中のインターネットサービスという説得力のある概念を実現させるためのビジネスモデル立案がいかに難しいかを物語っている。このシステムでは、搭乗者がノートパソコンのスイッチを入れれば、衛星を通じた電子メールの送受信やインターネット閲覧が切れ目なく可能になる。ボーイングの事情に詳しい筋によると同社幹部は、高度8マイルを飛行中に高速インターネット回線に接続するために10-27ドルの料金を支払う必要があるこのシステムについて、航空会社や搭乗者の需要見通しを誤ったとの結論に達したという。

関係筋によると、コネクション売却について最も話し合いが進んでいるのは、ルクセンブルクの衛星運営大手SESグローバル(008808732.LU)だという。同社はコネクション向けに、軌道上の衛星を利用した通信回線を供給しており、このサービスには成長の余地があるとみている。また、中核事業でありながら成長の鈍化している衛星テレビ放送事業のマイナス面を相殺する可能性があるとみている。

ボーイングの代表者はこのほか、携帯端末によるブロードバンド接続サービスでSESとライバル関係にあるインマルサット(ISAT.LN)(本社ロンドン)、ロラール・スペース・アンド・コミュニケーションズ(本社:ニューヨーク)の、少なくとも2社に予備的な打診をした。

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