湯沸かし器で発電も 電化住宅にガス対抗 モジュール産総研開発

産業技術総合研究所(産総研)は22日、湯沸かし器やコンロなどのガス燃焼時の熱を利用して、100度以上の過熱蒸気と電気を同時に発生できる熱交換器用パイプ型熱発電モジュールを開発した、と発表した。これまで利用されなかった火炎などの高温エネルギーを有効に利用できるという。
 最近はオール電化住宅が脚光を浴びているが、ガス会社も瞬発的な熱供給ができる面などをうたい対抗している。今回の熱電システムは、産総研の大阪のグループが、大阪ガスの協力を得て開発した。
 熱電交換器は、棒状の導電体の両端に温度差があると、温度差に比例した電位差が生じるという原理を利用する。
 装置のしくみは、パイプ中に湯沸かし器から得た温水の一部を流して温度差をつけて発電を行い、さらに温水を過熱蒸気に変える。
 火炎の付近では温度が1000度程度になっており、火炎に対しての高い耐久性を持ち、しかも高い熱交換特性を満たす材料が必要だった。
 産総研では、ステンレス鋼管をこれまでに開発してきた電力発生率の高いセラミックス材料で覆った。鋼管の熱劣化を防ぐとともに、火炎の温度が低下しないようになり、従来の問題であった一酸化炭素の発生も起きなくなった。
 開発したモジュールからは0・28ワットの電力を得た。一般家庭で使われている屋外式給湯器(温水出力41・8キロワット)では60本のモジュールを搭載するスペースがあり、合計で16・8ワットの電力を得ることができるという。これにより、コンセントの要らないガス給湯器が実現し、さらに過熱蒸気は新しい調理機器やミストサウナなど快適な生活の実現に役立つという。

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