WSJ-クアルコム、「無線技術標準化を妨害」とインテルを非難
無線通信技術大手の米クアルコム(Nasdaq:QCOM)は、次世代無線通信技術の業界標準の設定に関連して、半導体最大手インテル(Nasdaq:INTC)への非難を始めている。両社の対決はますます熱を帯びてきた。
無線通信技術の標準化機構である米電気電子学会(IEEE)の標準化委員会は先週、クアルコムが提案した新技術を審査している作業部会での検討を一時中止したと発表した。この作業は10月1日まで中断するとみられる。インテルの技術者2人が異議を申し立てたことが中断の一因となった。
クアルコムは、「インテルとその関連企業は、IEEEの手続きを利用し、インテルが支持している固定無線通信規格であるWiMAX(ワイマックス)と競合する、802.20と呼ばれる無線ブロードバンド規格の標準化を遅らせようとしている」と主張している。
クアルコムのモバイルブロードバンド部門担当副社長は「インテルが急に関心を示し関連会社も急に追随したのは、802.20技術に寄与するためではなく、混乱をもたらし開発を中断させるためであることは明らかだ。彼らがそうするのは、この新技術を脅威と感じているためだ」と述べた。
インテルの広報担当者はコメントを避けた。
IEEEの手続きに関連して複数の企業が非難の応酬をするのは珍しい。作業部会のメンバーは通常、企業の技術者だが、(企業の代表者ではなく)個人として発言するよう期待されている。
802.20については、昨年9月まで話題に上ることはほとんどなかった。作業部会は、業界標準の基礎になる可能性のある技術の提案書を10月末までに提出するよう求めた。クアルコムの提案はその後、京セラ(NYSE:KYO)の提案と統合された。11月以降、インテルと関連会社の代表者が作業部会のメンバーに加わり、この提案の検討を急ぐよう主張した。作業部会の議事録によると、ほかの技術についての検討に入ろうとする彼らの主張が採用された。
今年1月、あるインテルの技術者が、「作業部会のコンサルタントが妨害のために不正な投票をしたと思われる」と主張した。インテルのほかの技術者2人はその後、「作業部会の議長がIEEEの手続きの規則に違反した」と異議を申し立てた。このほかの申し立てについては、IEEEの標準化委員会で検討している。
コンピューターネットワークに関する標準化を担当するIEEE802委員会を率いるポール・ニコリッチ氏と、IEEE標準化委員会のスティーブ・ミルズ議長は、作業部会での検討過程について「引き続き調査している」と述べた。ただ詳細については、当該技術の審査の途中であることからコメントを避けた。