台湾の鉄鋼最大手、中国鋼鉄グループ(本社・高雄市)は23日、中西部の台中に建設する製鉄所の生産能力を上方修正することを明らかにした。稼働は当初予定より1年先延ばしし2009年12月とする。また一部で伝えられた世界最大手のミタル・スチール(オランダ)との合併はせず、日系鉄鋼各社との関係強化を目指す。
中国鋼鉄の江耀宗董事長(会長)が同日、会見し、明らかにした。グループが進める製鉄所建設で、一期工事に含まれる高炉容積を当初予定の年産能力200万トン(粗鋼ベース)から250万トンに引き上げる。今年8月に着工する。
建設費は698億台湾元(一台湾元は約3・5円)から789億元に膨らむが、江董事長は「グループ全体の生産力と競争力の強化が発展を生む」と自信を示した。再編により不良企業の淘汰(とうた)を進める中国の鉄鋼市場については「経済建設は加速している」とし、長期的にみれば成長維持が可能との見通しを示した。
これに絡み江董事長は市場の動向次第としながらも、「(中国最大手の上海宝山鋼鉄を含む)中国企業との連携の可能性を排除しない」とし、ミタルとの合併案は「存在しない」と強調。「当面は年産2000万トン体制を目指し、日本の鉄鋼各社とは鉄鉱石など原料調達などで関係強化の機会を探る」と述べた。