木材チップ使用量削減技術 日本製紙、熊本に導入

日本製紙は、化学薬品メーカーの川崎化成、電解槽メーカーのクロリンエンジニアズと共同開発した環境対応型パルプ化技術「白液電解ポリサルファイド蒸解法」を、世界で初めて八代工場(熊本県八代市)に導入する。
 新技術により、紙の原料となる木材チップの使用量を約5%節約でき、製紙工程に欠かせない薬品の苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を副次的に製造できるため、苛性ソーダの外部からの調達量を10~15%減らせ、資源の有効活用、コストダウンにつながる。
 設備投資額は約13億円。このうち約8億円は経済産業省のエネルギー使用合理化技術開発費補助金を受ける。同技術を組み込んだ設備は2007年9月の完成を予定している。
 紙の主原料は木材からつくるパルプで、新技術は、木材チップからパルプを製造する際に使用する「白液」と呼ばれる薬品を、電気分解によりポリサルファイドという薬品に変換するのがポイント。ポリサルファイドは、パルプの主成分となる木材繊維(セルロース、ヘミセルロース)の分解を抑制し、パルプの収率(歩留まり)を向上させる。従来手法では、木材繊維の分解量が多く、得られるパルプ量が少なくなっていた。
 白液を分解する際、パルプ漂白に利用する苛性ソーダが副次的に製造できるため、苛性ソーダの調達量も少なくなる。
 日本製紙の研究グループは、岩国工場(山口県岩国市)にパイロットプラントを設け、約2年前から基礎技術の研究を進めてきた。

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